Platform

Launch

アート・工芸に
新たな解決策を提示する。

伝統工芸を筆頭に日本の文化の担い手の数が激減している。その課題解決の方法として、ブロックチェーンを搭載したプラットフォームを構築する。世界中のアート・工芸のあらゆる関係者が相互に新しい価値と信用を形成することで、今までとは異なる流通を促す。

仕組み

日本のアーティストと世界中の人々を繋げるためのこれまでになかったオンライン上のプラットフォーム・「B-OWND(ビーオウンド)」。
このプラットフォームに搭載する機能は下記3点である。

仕組み
1 相互評価型のメディア機能
アーティスト/コレクター/キュレーター(批評家)を直接つなぐ相互評価メディアチャネルにより、第三者評価が可視化できる環境を整備する。この機能により、アーティストは情報および作品の発信の場として、コレクターはアーティストの発掘・コミュニケーションの場として、キュレーターは作品に関する意見・評価をおこなう場として、さらに一般ユーザーはアートに関する情報を得る場として、プロモーション、キュレーションメディアの機能を果たす。また、コレクターが最も評価したコメントを書いた人に作品の売上の一部が還元される仕組みの構築も検証する。
2 マーケット機能
コレクターとアーティストが集まり直接コミュニケーションと販売ができるプラットフォームを開発する。国内にとどまらず海外のコレクターに販売できるEコマースによるマーケット機能を設ける。今まで展示会でしか販売・購入できなかった作品を国内外に発信できる機会を提供する。
3 作品の真贋・流通管理機能
ブロックチェーンを活用し、アート・工芸作品の真贋および流通管理プロセスを自動化する。二次流通の際に取引代金の一部をアーティストが取得(選択制)できる「還元金モデル」を進める。システム開発は、東京大学発のアート×ブロックチェーンを進めるスタートバーン株式会社と共同で行い、同社との事業連携を通じて、次世代アーティストの活動を支援し、日本のアート・工芸作品の普及を目指す。

以上の3つの機能を搭載するプラットフォームを構築することで、アーティスト・コレクター・キュレーターなどあらゆる人が参加する新しいコミュニティを醸成していきたい。

アート×ブロックチェーン

アート・工芸作品の真贋および流通管理プロセスの自動化によって、世界中のアーティストやコレクターなどの主要な関係者が継続して情報を蓄積できる基盤機能としてブロックチェーン技術を搭載する。プライマリー市場(新品市場)よりセカンダリー市場(中古市場)の方が価格が上昇するという特性を持つアート市場の構造にブロックチェーンの技術は非常に適している。誰が購入や評価をしたのかなど様々な情報が付与されることにより作品の付加価値は向上していく。ブロックチェーンであれば、このような来歴を管理することが可能になるのだ。ブロックチェーンによるデジタル作品証明書の発行を駆使し、作品の流通や真贋を簡素化させる。アーティストの定性情報(評価記録)・定量情報(売買記録)をデータ化し、B-OWNDのプラットフォーム経由で販売された作品のブロックチェーン上への書き込み、管理により、次第に作品の付加価値が見える化していく。

startbahn

また、スタートバーン株式会社が取り組む「アート・ブロックチェーン・ネットワーク」を導入することで、B-OWNDだけでなく世界中の多様なサービスを横断して来歴を管理することができる。

アート×ブロックチェーン

アート×空間

B-OWNDを運営する(株)丹青社はホテルなどの商業空間や美術館・博物館などの文化空間を数多く手掛けている。アート・工芸品は、丹青社の事業である「空間づくり」との親和性が高く、さまざまな空間に作品が用いられるなど、より良い空間創造に欠かせない重要な役割を担っている。さらには、丹青社の文化空間事業は業界トップクラスのシェアであり、グループ会社には日本唯一の文化空間の専門シンクタンクである(株)丹青研究所をもつなど、日本国内外に文化を伝える事業を続けている。

このような背景をもつB-OWNDから、今後アーティストとのコラボレーションによって生まれる新たな空間創造を加速させていきたい。その空間に合わせた唯一無二の作品を制作するコミッションワークにより、アート作品そのものおよびアーティストの価値向上につなげ、ひいては、アートの市場としての価値・産業としての価値向上につなげていきたい。

かつてのアートは一つの作品単独で世界観を表現していたのではなく、それぞれの作品が相互連関することにより空間全体で表現を確立していた。例えば、西洋のありとあらゆる宗教空間を彩った作品の数々や、日本における茶室空間もそれぞれの作家が互いに融合し、一つの空間を創り出していたのである。つまり、過去の作家たちは空間を作っていたとも言えるのではないだろうか。

このような歴史的文脈を引き継ぎ、本プロジェクトでは、作品単体の売買のみならず、空間×アートの新しいムーブメントを世界に向けて起こしていきたい。