イベント 「四代 田辺竹雲斎×B-OWND『竹によるインスタレーション-Gather-』解体
『竹によるインスタレーション-Gather-』が、いよいよ解体の時を迎えました。
田辺氏はインスタレーションの作品の一環として、一般のみなさまに解体作業をお手伝いいただくことで、
自然を感じ、竹に触れる機会を設けていらっしゃいます。
今回はその解体の様子をご紹介します。
幅広い空間づくりを手掛ける丹青社。本社エントランススペース「クリエイティブミーツ」に設置された竹工芸家・四代 田辺竹雲斎氏のインスタレーションが、惜しまれつつも解体されました。
インスタレーションは、四代 田辺竹雲斎氏とその弟子たちにより約一週間かけて作られ、8月19日(月)から9月27日(金)まで同スペースで展示されました。展示期間中は、本社を訪問された様々なお客様はもちろんのこと、ご本人も交えたトークイベントも開催し、一般公開日にも多くの皆様にお楽しみいただきました。(トークイベントの様子はこちら)
本作は、道具や接着剤などを一切使わず、伝統的な技法で竹を編み上げることで作られており、解体作業は、編み上げられた竹を一本一本丁寧に解いていく作業です。
この作品はなくなってしまいますが、素材の竹は竹雲斎氏によって次の会場で新たなコンセプトを与えられ、新たな作品とへと生まれ変わります。つまり、素材が循環していくことが、このインスタレーションの醍醐味でもあります。
今回の作品で使われた竹は、12月に大阪市立東洋陶磁美術館、そして来年にはロサンゼルスのジャパン・ハウスでのインスタレーションへと引き継がれていきます。
循環する作品ということもあり、解体作業も作品の一環として、一般のお客様も作業をお手伝いいただくそうです。今回の解体は、田辺氏の弟子3名の指示のもと、田辺氏の知人である華道家とその弟子9名の皆様にお手伝いいただき、計13名で行われました。
解体作業は、田辺氏の弟子が解体の手順を説明するところから始まりました。
作品を形づくる ひご(竹を割った細い棒)は、造形の基盤となっているひごを残して引き抜くことで、比較的簡単に解体できるそうです。
ひごを引き抜き、長さ別に仕分けます。
ブルーシートに長さの目安をテープで付け、その目安に合わせ、長さ別にひごを仕分けていきます。 この仕分け作業は、会場ごとにその国の人々に手伝ってもらいますが、国によって国民性が表れるそうです。興味深いですね。
大勢の方にお手伝いいただき、当初4時間を見込んでいた作業は、1時間半ほどで終了。約1ヶ月間、多くの人の心を動かした竹によるインスタレーションは、あっという間に姿を消しました。
約1か月にわたりスペースを彩った『竹によるインスタレーション-Gather-』。 名残り惜しくもありますが、今回使用され竹たちがここだけに留まらず、次の会場へ旅立っていくことを想像すると、私たちも次のステップを目指して頑張ろうと思えます。
解体の時の様子は、動画でもご覧いただけます。ぜひご覧ください。
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