ヴェネチア・ビエンナーレに初参加 半年間にわたる大規模な企画展をイタリアで開催します

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世界最大級の美術祭「ヴェネチア・ビエンナーレ」の公式サテライトイベントに、B-OWNDが初参加いたします。

ヴェネチア・ビエンナーレは、イタリア・ヴェネチアで2年に1度開催される世界最大級の美術祭です。その公式サテライトイベント「Personal Structures 2026」に、B-OWNDの参加が決定いたしました 。会場は、カナル・グランデ(大運河)に面した歴史的建造物、パラッツォ・ベンボ(Palazzo Bembo)です 。

この特別な場所で、「分けて理解する」見方から「関係を捉えなおす」見方へと移行し、展示を通して境界が溶けあう新たな美の試みを発信いたします。

パラッツォ・ベンボ
写真:Federico Pilli / ECC Italy

2026年5月9日から11月22日までの半年間にわたり、全7室に及ぶ大規模な企画展『Relational Logic — Beyond Dualism, a World Reconnected(関係の論理:二元論を超え、結び直される世界)』を開催いたします。B-OWNDは全体のキュレーション/プロデュースを行い、空間デザインを担います。日本の工芸をバックグラウンドに持つ6名のアーティストと1 つのアートコレクティブ、さらに特別協業として集英社マンガアートヘリテージを迎える機会となります。

ヴェネチア・ビエンナーレ

二元論を超えて――「分別」を解き、世界を繋ぎ直す

本展は、現代社会に深く根づく「善か悪か」「自然か人工か」「伝統か革新か」「アートか工芸か」といった二元論的なものの見方を問い直し、東洋古来の思想である「縁」や「空」を手がかりに、分断された価値や視点をもう一度「関係」の中で捉え直そうとする試みです。

私たちは、複雑な世界をわかりやすく理解しようとするあまり、物事を分けて考えがちです。けれど本来、世界はもっと曖昧で、流動的で、さまざまな関係性の中で成り立っているものだと思います。本展では、そうした複雑さや矛盾を切り捨てるのではなく、それらを含んだまま響き合う世界のあり方を提示します。

会場となるPalazzo Bemboの7つの展示空間では、鑑賞者が「分けて理解する」視点から、「関係を捉え直す」視点へと移行していく体験を目指しています。長い歴史を宿すヴェネチアの建築空間の中で、日本の工芸を背景に持つ多様な表現が交差し、新しい美の地平をひらいていきます。

7組のアーティストと集英社マンガアートヘリテージとの特別協業

参加アーティストは、Art Collective TeaRoom、今村能章、古賀崇洋、酒井智也、髙橋賢悟、中村弘峰、四代田辺竹雲斎。さらに、集英社マンガアートヘリテージ × 荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』 との特別協業も実現します。

Art Collective TeaRoom × 集英社マンガアートヘリテージ × 荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』

500 年以上の歴史を持つ茶の湯を再解釈する「TeaRoom」によるインスタレーションと茶会を通じ、鑑賞を参加へと反転させます。さらに、特別協業としてマンガ『ジョジョの奇妙な冒険』のアート作品が同席。伝統とポップカルチャー、ハイアートとローアートという対立を超え、価値の発生条件を多層化させます。

今村能章(陶芸)

重力と熱という自然法則に委ねる制作プロセスにより、用途と鑑賞の境界を揺るがす作品群を提示。西洋的な錬金術と東洋的なアニミズムが融合した、新たな儀式の場を創出します。

古賀崇洋(陶芸)

「わびさび」の静謐さと「婆娑羅(ばさら)」の華美さを融合させた「NEO WABI-SABI」を提唱。無数のスタッズ(突起)に覆われた《頬鎧盃》と鎧の造形を通じ、現代社会を生き抜くための力強い美を提示します。

酒井智也(陶芸)

ロクロ技法を用いて、意識と無意識の往還を可視化。記憶を媒介に既成のイメージや価値づけを解体し、生命も世界も本来は等価(FLAT)であるという視座をインスタレーションとして表現します。

髙橋賢悟(金工)

数万輪の生花を原型とし、厚さ0.1mm のアルミニウムへ置換する「花鋳込み」技法を用いた頭蓋骨の作品を展示。生と死、儚さと永続という二項対立を無効化し、死を巨大な循環の一部として提示します。

中村弘峰(人形)

伝統的な「雛壇」を転用し、祝祭と非常事態(エマージェンシー)が同居する空間を構築。人間と動物、聖と俗が混在する「方舟(Ark)」をモチーフに、現代社会における選択と救済の意味を問いかけます。

四代 田辺竹雲斎(竹工芸)

竹によるサイトスペシフィックな巨大インスタレーションが、歴史的建築を侵食し再構築。仏教的な「空(くう)」をテーマに、内と外、人と自然、過去と未来をつなぐ「道」を出現させ、すべての存在が響き合う世界を表現します。

B-OWNDがこれまで積み重ねてきた実践を、国際的な舞台でひとつのかたちとして届けられることを、心から光栄に思います。

ご参加いただくアーティストの皆さま、協力企業・パートナーの皆さま、関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。たくさんの方々とともに、この挑戦をヴェネチアから世界へ届けられることを、私たちはとても嬉しく思っています。

ヴェネチア・ビエンナーレ
Personal Structuresキービジュアル

【開催概要】

<ヴェネチア・ビエンナーレ 公式サテライトイベント> Personal Structures 2026 ”Confluences”(主催:European Cultural Centre)

<展示タイトル>

Relational Logic — Beyond Dualism, a World Reconnected(関係の論理 — 二元論を超え、結び直される世界)

会期: 2026年5月9日(土)~11月22日(日)

会場: Palazzo Bembo(イタリア・ヴェネチア)

キュレーション:B-OWND

参加作家:Art Collective TeaRoom、今村能章、古賀崇洋、酒井智也、髙橋賢悟、中村弘峰、四代田辺竹雲斎

特別協業:集英社マンガアートヘリテージ × 荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』