家でアートを楽しむオンラインイベント「Stay at Home with ART」若宮隆志 「Stay at Home with ART」企画第4弾 漆芸家・若宮隆志オンライン作品説明会を開催

漆芸家
「Stay at Home with ART」企画第4弾の本イベントでは、漆芸家・若宮隆志さんによる作品説明会をオンラインで行います。今回は、6作品を3つのテーマごとにご紹介し、若宮さんのものづくりにおける核心についてお話して頂きます。お家でゆっくりと、若宮さん自身から作品の説明をお聞きできる貴重な機会です。外出自粛期間のこんな時だからこそ、お家でゆっくりアートに触れてみるのはいかがでしょうか。
写真 木村雄司

PROFILE

若宮隆志  彦十蒔絵棟梁。1964年輪島市生まれ。1984年より、輪島塗の製造販売・技法などを学び、のちに彦十蒔絵を立ち上げる。2014年には平成26年度文化庁文化交流使にも指名され、国内外で多数の展示を開催している。

【イベント主旨】

新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、あらゆる産業に甚大な被害が及んでいます。

工芸・アート業界もリアルな空間でイベントを行う特性上、影響を受けざるを得ません。

展示会が中止または延期となり、アーティストの方々は展示の機会が失われ、購入するお客様についてもアートに触れる機会が激減していることと思います。

そこでB-OWNDでは、デジタルの得意領域を活かし、アーティストの作品をオンライン上で展示販売するだけでなく、アーティストと直接コミュニケーションをすることができるオンラインイベントを開催しております。

第4弾となる本イベントでは、漆芸家・若宮隆志さんに直接、作品の解説や質問を聞くことが出来るオンラインイベントを開催します。

【漆芸家・若宮隆志 プロフィール】

彦十蒔絵棟梁。1964年輪島市生まれ。1984年より、輪島塗の製造販売・技法などを学び、のちに彦十蒔絵を立ち上げる。2014年には平成26年度文化庁文化交流使にも指名され、国内外で多数の展示を開催している。

【イベント詳細】

今回のイベントでは、現代漆芸界に異色の輝きを放つ彦十蒔絵の棟梁・若宮隆志さんに直接ものづくりの核心についてお話を聞くことが出来るオンラインイベントになります。

彦十蒔絵とは、輪島在住の約20名の職人からなる、漆芸のスペシャリスト集団です。

100以上にも上る漆芸の工程を、日本最高峰の技術をめざす職人たちが、各専門に分かれて担当することで、今までにないほど質の高い作品を制作しています。

職人は、棟梁である若宮さんの構想をもとに作品を作り上げます。これまですべての作品を構想していらっしゃる若宮さんに、作品の解説を通じて、彦十蒔絵のものづくりの核心に迫るテーマでお話しして頂く予定です。普段、物理的な制約でお話を聞けない方も今回はオンラインイベントですので、どこからでもご参加頂けます。

さて、そのテーマとは、

「よりよく生きるための知恵」とは、「人間らしく生きる」とは何なのか。

についてです。

非常に哲学的で難解なテーマと思われるかもしれません。しかし、若宮さんご本人から、作品の解説を聞いていると不思議とそのテーマが身近に感じられ、アートや工芸の中だけの話しではなく、日常生活での考え方や行動そのものを再度考え直すきっかけになるはずです。

若宮さんは以前下記のような言葉を述べられています。

「人間には喜怒哀楽がありますので、喜んでいるときはいいんですけれど、悲しいときや苦しいときに、どういう風に我々は自然やその環境と対峙していきるべきかをずっと考えながら、生かされてきました。そういうことに対して、先祖の考え方や知恵があり、それが漆器の中に活かされているのではないかと考えている。」

文明が科学力をもつまでの長い期間、人々にとって、災害や疫病など人生に降りかかる制御のかなわない出来事を乗り越えるツールであり、よりよく生きるための知恵をもたらすものが、たとえば信仰でした。

しかし科学の進歩は、いつしかあらゆるものを人間の意思によって操れるかのように思われ、よりよく生きるための知恵は日々の生活の中から忘れさられていくことに。

しかし、現実にはいかに科学が進歩しようとも、人はあらゆる悩みから免れられないし、自然の脅威の前には無力に近いです。

そんな中、若宮さんが試みようとしているのは、かつて人々が大切にしていた「よりよく生きるための知恵」を、漆芸というかたちの中に再構成して提示することなんです。

若宮さんはインタビューの中でさらにこのように語っています。

「私自身も色々悩むと分からなくなります。そういう時に自分の中身に問いかける。一体自分とは何なのかと。何のために生きているのかと。何のためにこういう仕事をしており、どのようにしたら満足な人生なのか。そういう問いかけの中で、今生きているというベストをつくした、全身全霊を傾けたものづくりをしたいと思うわけです。」

現在直面している未曾有の新型コロナウイルスの危機だけでなく、現代の難しい時代を生きる私たちにとって必ずヒントになるテーマです。どなたでも参加できますので、お時間ありましたらぜひご参加ください!

◆オンライン作品説明会の日時 ※各回で説明対象作品が異なります。

第1回 5月17日(日)13:00~14:30『泉鏡花シリーズ』

第2回 5月18日(月)15:00~16:30『ユーモアシリーズ』

第3回 5月19日(火)19:00~20:30『ぐい呑シリーズ』

【作品紹介】

下記の作品は今回のイベントにて説明をする作品になります。

詳細の説明はこの機会にぜひ直接若宮さんからお聞き頂ければと思います。

第1回作品オンライン説明会 対象作品『泉鏡花シリーズ』

《盃 極薄 化鳥蒔絵 傘》
https://www.b-ownd.com/works/215
中川学氏が描いた絵本「泉鏡花の化鳥」を蒔絵の技法でチャレンジ
《鮟鱇博士 化鳥 盃(大)》
https://www.b-ownd.com/works/539
泉鏡花の小説「絵本化鳥」から中川学さんの原画を蒔絵で挑戦!
江戸から明治に変わり価値観が大きく変化する時代を生きた泉鏡花の小説には、私たちが忘れてしまった目に見えないもの事の大切さを感じさせてくれる。

第2回作品オンライン説明会 対象作品『ユーモアシリーズ』

《群仙図 曾我蕭白蒔絵 香炉》
https://www.b-ownd.com/works/540
蕭白は並外れた画力がありながら奇想天外な絵を描く、それは当時の画壇や社会の価値観に対する挑戦であると感じる。
私が蕭白を蒔絵で挑戦する事は新しい漆芸の価値観を創造するためでもありまた洒落やユーモアでもある。
《リラックスシャー・ペイ矢立》
https://www.b-ownd.com/works/322
しわしわのワンちゃんが横になってせんべいを食べる様子、せんべいの袋を引くと筆が出てくる、木彫に漆と蒔絵技法で制作

第3回作品オンライン説明会 対象作品『ぐい呑シリーズ』

《宇宙ぐい呑》
https://www.b-ownd.com/works/32
人の字を手のひらに書いてなめて呑みこむと緊張しないという話があるが、宇宙を呑み込むことでさらに気が大きくなり緊張しないと考えた意匠、それによりお酒の力だけではなくストレス発散。
《本朱 猿鬼 ぐいのみ》
https://www.b-ownd.com/works/572
奥能登地方に伝わる猿鬼伝説をモチーフに制作
一説には猿鬼とはお椀などを挽く轆轤職人とも多々羅職人とも言われ、奥能登では古くから漆器の生産が行われていた可能性を示す。
ぐい呑みの内側に鬼を描く事でお酒と一緒に鬼を飲み込んでしまえ!と言う厄除のお呪いの意匠を加えた。

【イベント概要】

漆芸家・若宮隆志さんとB-OWNDプロデューサーの石上でオンラインによる説明会を行います。石上がモデレーターとして聞き役になり、作品や制作過程、コンセプトについて若宮さんに質問をしていきます。もちろん参加して頂く方も直接若宮さんに様々な質問をして頂けます。

■参加応募期間■

5月8日(金)~5月15日(金)

■参加費■

無料

■参加方法■

1. 下記お申し込みフォームに必要事項をご記入の上、送信してください。

2. お申し込みフォームにてお申し込みいただいた方に、オンライン説明会参加用URLをお送りします。

■お申込みフォーム■

https://forms.gle/a5P44mbSppPVvCNr9

◆オンライン作品説明会の日時 ※各回で説明対象作品が異なります。

第1回 5月17日(日)13:00~14:30『泉鏡花シリーズ』

第2回 5月18日(月)15:00~16:30『ユーモアシリーズ』

第3回 5月19日(火)19:00~20:30『ぐい呑シリーズ』